統一教会系の「ワシントン・タイムズ」が、”生物兵器”説について報じる。

(2020年01月26日)

apple_doku_ringo.png

米紙ワシントン・タイムズ(電子版)は今年1月26日、
この施設は中国の生物兵器計画に関係し
「新型コロナウイルスが流出した可能性がある」
というイスラエル軍元関係者の分析を伝えた。

(中略)

中国内でも
「施設の実験用動物の管理はずさん」
と批判されている。

これに対し、
2月4日付の共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版は
2ページにわたる長文で

「コロナウイルスを
人為的につくることはできない」

と反論。

問題となっている施設の研究者、
石正麗氏は

「新型コロナウイルスは
(施設と)関係がないと
命を懸けて保証する」

と訴えている。

「流出説」には
具体的な根拠が示されていない。

武漢の施設に懸念を示したネイチャーの記事には
今年1月に
「感染源は
海鮮市場の可能性が最も高い
とみられている」

という注釈が加えられた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200209-00000013-jij-cn
----------------------------------

この研究所は
日本を含め世界でも100に満たない
最高レベルの安全管理基準である
BSL-4(生物学的安全レベル4)に準拠した施設。

フランスの技術が導入され、
米国の研究所とも深い連携を結び、
ウイルスが逃げないよう
空調など万全の施設を整えている
とされるのが武漢市の研究所だ。

気になるのは、
この研究所に対する警告を
米国の分子生物学者が
2017年の時点で
英科学誌ネイチャーの記事で発していることだ。

この学者によると、
研究所の発足前に
中国ではSARSウイルスが
別の施設から何度も漏洩したことがあるといい、
別の学者も
「透明性こそが研究所の基礎」として
閉鎖的な中国での運用を
危惧する意見を表明していた。

https://www.msn.com/ja-jp/news/world/【飛び交う陰謀論】新型コロナウイルス発生源は中国ウイルス研究所?/ar-BBZxHCJ
----------------------------------

その後
さらに直接的な疑惑を提示したのが、
米紙ワシントン・タイムズだ。

「ウイルスが発生した武漢に、
中国の生物兵器計画とリンクする
2つの研究施設」

という記事(1月24日付)がそれだ。

同紙は
統一教会(世界平和統一家庭連合)が発行する
政治的右派のローカル紙。

しかし、記事を執筆したビル・ガーツ記者は、
右派つながりで
アメリカの情報機関に太い人脈を持ち、
安全保障分野の内幕ストーリーでは実績のある
ベテラン記者だ。

ガーツ記者は
1月24日の記事を皮切りに
関連情報を次々と執筆している。

彼がそれらの記事で主張しているのは、
武漢には2つの研究施設
(うち1つは前述した「武漢病毒研究所」で、
もう1つは「武漢生物製品研究所」)があり、
いずれも中国軍の生物兵器研究に
関与している疑いがあるということ。

だから、
今回の新型コロナウイルスが
そうした生物兵器研究計画のなかで生み出された可能性は
否定できないというわけだ。

ただし、ガーツ記者の記事には
いずれも「断定できない」と明記してあり、
記事タイトルや筆致では
かなり疑惑を強調してはいるものの、
デイリー・メールと同じように
あくまで可能性のひとつとしている。

なお、同記事で疑惑を証言しているのは、
イスラエルの生物兵器専門家である
ダニー・ショーハム氏。

ショーハム氏の証言は

「中国が
SARSやコロナウイルスなどを
生物兵器として研究開発している」

ことを独自の見解として述べた上で、
武漢にある2つの研究施設が

「生物兵器開発に関与しているとみられる」

「SARSの研究をしている」

ことを根拠に、

「生物兵器として開発された
新型ウイルスの可能性がある」

と指摘する内容だ。

しかし、ショーハム氏も
やはり可能性のひとつとしているだけで、
疑惑を断定はしていない。

なお、ショーハム氏は
自身が主張する中国の生物兵器研究開発疑惑について、
根拠の希薄さを検証した米紙ワシントン・ポストの取材を拒否している。

https://www.businessinsider.jp/post-206829

https://ja.wikipedia.org/wiki/ワシントン・タイムズ

https://ja.wikipedia.org/wiki/中国科学院武漢病毒研究所

コメント