【医療ガバナンス研究所】「すでに国内に万単位の感染者がいる可能性も高い。」

(2020年02月24日)

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「すでに日本には、
症状が出ていなかったり、
風邪と誤認したりしている
新型コロナウイルスの感染者が
相当数いるとみられています。

都心部では
満員電車や雑踏を通じて、
感染が爆発的に広がっている可能性が高い。

日本で感染者が
100万人を超えることもありえます」

こう警鐘を鳴らすのは、
医療ガバナンス研究所の理事長で
内科医の上昌広先生。

感染者100万人超は
“現実的な”数字だという。

「新型コロナウイルスの感染力は、
インフルエンザと同等か、
それ以上とみられている。

'08年に行った国立感染症研究所のシミュレーションでは、
1人の新型インフルエンザの患者が鉄道を利用するだけで、
10日間で10万人以上の患者が増える可能性もある
との結果が出ました」

一刻も早い感染状況の把握が急務なのだが、
厚生労働省は
一定の基準を満たさなければ検査しない
という姿勢を崩さない。

2月20日時点では

「風邪の症状や
37.5度以上の発熱が
4日以上続いている」

(高齢者や糖尿病などの基礎疾患等のある人、
抗がん剤治療を受けている人などは2日)、

あるいは

「強いだるさや息苦しさがある」

場合に限り、

「帰国者・接触者感染センター」に連絡。

必要に応じて、
ようやく「帰国者・接触者外来」で
検査を受けられるという流れなのだが……。

「じつは
“37.5度”も
“4日間”というのも、
何ら医学的根拠のない数字。

厚労省が定めた
日本でしか通用しない基準です。

実際に中国では、
症状が軽く
軽い風邪だと誤認して外出した人から
ウイルスが広がったり、
無症状の人が感染源になったりした可能性が
報告されています」

すでに日本でも、
新型コロナウイルスに感染したまま、
通勤をしたり、
出張にいったりした人の存在が
明らかになっている。

「こうした“元気な患者さん”が、
広範囲に感染を広げてしまう。

感染者が繁華街を歩いていたり、
通勤電車に乗りあわせたりしていることを
想定する必要がある。

すでに国内に
万単位の感染者がいる可能性も高いのです。

実際に、
私が診察を行っている都内のクリニックには、
ここ最近、
原因不明の風邪のような症状を訴える
若い患者さんが増えています。

しかし検査条件に該当しないため、
人との接触を避けるように
アドバイスするしかありません」

ようやく政府は2月18日、
国立感染症研究所や
一部の民間研究機関に依頼をして、
1日に最大3800人の検査ができる体制を整備したと発表した。

「この数では少なすぎる。

1日20万件以上も検査できる能力を持つ
民間企業もあるのにも関わらず、
厚労省は
検査数を絞っているように見えます。

いま明らかになっている感染者は
氷山の一角でしょう。

自覚のないままに感染した人が
相当数いると考えるのが妥当です。
“疑わしい人”や希望者全員の検査が必要なんです」

その背景には、
自らの管理下で検査を行うことで
影響力を維持したい厚労省の政治的思惑や、
予算の問題がからんでいるという。

感染者がクリニックに殺到したら、
クリニックを舞台に
感染が拡大するという懸念もあるが……。

「検体採取キットを送り、
患者から検査会社に郵送してもらえばいい。

結果は、メールや郵送で伝えることができます。

中国では実際に
遠隔診断が行われています」

だが、こうした提言に
日本政府は
頑なに耳を閉ざしたままだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200224-00010012-jisin-soci

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