【スウェーデン】「集団免疫」には程遠い状況。首都の抗体率は7.3%。

(2020年05月22日)

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スウェーデン公衆衛生局は22日までに、
首都ストックホルムの住民を対象に行った検査で、
抗体保有率は7.3%にとどまる
との結果が出たと明らかにした。

緩やかな感染封じ込め策を取るスウェーデンだが、
「集団免疫」の獲得には
程遠い状況が浮き彫りになった。

7.3%の数値は他国とほぼ同水準で、
集団免疫の形成に必要な70~90%を
はるかに下回る。

スウェーデンは
他国と異なる感染防止戦略を採用しており、
日常生活の制限は
ごく軽微な水準にとどまっていた。

ストックホルムで記者会見した
スウェーデンの疫学責任者、
アンデシュ・テグネル氏は
今回の値について、

想定より「若干低い」と述べつつ

「著しく低いわけではない。

1~2%低い程度だろう」

との見方を示した。

そのうえで

「我々のモデルと
良く一致する結果だ」

としている。

調査は公衆衛生局が行ったもので、
集団免疫獲得の可能性を判断する基準とするため、
1週間に1118件の検査を実施した。

週7日、
計8週間にわたり
同数の検査を行う。

他の地方の結果も
数週間以内に公表するという。

スウェーデンの戦略をめぐっては、
集団免疫形成の試みを支持する声は少ない
との批判が研究者から出ていた。

ただし当局は、
集団免疫の獲得を
目標にしているわけではない
としている。

集団免疫は、
人口の70~90%が感染や回復、
ワクチン接種を通じて
感染症への免疫を獲得することで達成される。

その場合、
ウイルス保有者の数自体が少なくなるため、
免疫を持っていない人に
感染が広まる可能性も低くなる。

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、
スウェーデンの感染者は3万2172人、
死者は3871人。

https://www.cnn.co.jp/world/35154212.html

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