【拓銀】カブトデコムへの融資打ち切りを決定。

(1993年11月04日)

kaigi_man2.png

この間に,拓銀はさらに 1993 年 11 月 4 日には,
カブトデコムに対する融資支援を
打ち切る ことを決定し,同社に伝えた。

したがって,今後は新規融資はせず,
返済の猶予もしないこと にしたのである。

(中略)

収益力があるということから,
カブトデコムの社長佐藤茂から無理矢理引き剥がしたエイペ ックスも
巨額の融資を行い完成させ,
開業してみれば赤字経営で
拓銀をさらに苦しめることに なった。

その点では,テルメインターナショナル札幌も同じであった。

エイペックスの経営状 態をみると,
損益が均衡するための宿泊数に対して
実際のそれは半分にすぎず,
100 円の売上 を得るのに
164 円の費用がかかるというものであった。

バブルの負の遺産を凍結して即座に償却するか,
先延ばしして事業化するか,
拓銀は後者を選 び,
延命のための資金を注ぎ込み,
結果的に不良債権を一層拡大することになってしまった 24)。

http://r-cube.ritsumei.ac.jp/bitstream/10367/1736/1/be415_01hattoriyasu.pdf

コメント