ダン・グレアム「無題(具象)」

(1968年03月)

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ダン・グレアムは「ハーパーズ・バザール」や「ニューヨーク・レビュー・オヴ・セックス」といった雑誌に、広告に見せかけて美術作品を発表した、最初の作品には「具象、ダン・グレアム作」という言葉を付け、スーパーマーケットの読みにくいレシートを載せ、2作目用には性交後の腫張減衰(腫れが引くこと)に関する医学的所見を取り寄せた。どちらの場合も彼が掲載したものは平凡だが奇妙、場違いな代物だった。(具象)はタンポンの広告とブラジャーの広告の間に挟まれ、2作目の(腫張減衰)はポルノ本やセックス玩具の広告に囲まれていた。これは介入戦略、つまり日常性の異化作用を狙うものだった。

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