ベルン(スイス)にて「態度が形態になるとき」展

(1969年)

ハラルド・ゼーマンはベルン美術館のキュレターとして、影響の大きかった展覧会「態度が形態になるとき:作品ー概念ー過程ー情況ー情報」を1969年3月22日から4月27日にかけて開催した。カタログのタイトル頁の冒頭に彼は「頭のなかで生きろ」というモットーを書き、序文では次のように述べた。「本展覧会に出ているアーティストたちはオブジェ制作者とはまったく言えない。反対に、オブジェからの自由を希求し、それによって、オブジェの意味次元を深化させ、オブジェをこえた次元にある意味を明らかにしようとしている。アートの過程そのものが見える状態を維持することを望んでいる」ニューヨークやその他の場所で起きていた事態にひかれて追跡していたゼーマンは、コンセプチュアル・アート、アース・アート、反形象、アルテ・ポーヴェラとさまざまな名で呼ばれていたこれらのアートを結集させようと目論んだ。こうした作品の展示をうまくやるには分類を無視して、それらの作品構想の底流を成していた、形式無視の精神を押し出すべきだと考えた。オブジェが副次的なものだというなら、態度こそがすべてのはずだ、あるいは、彼が言うように「作品、概念、過程、情況、情報(われわれは意識的にオブジェとか実験という言葉を回避した)が「形態」であり、それを通じてこれらのアート状の立場が表現されている」