スカイライン (SKYLINE)3代目 C10型
(1968年)通称:ハコスカ
キャッチコピー:ダイナミックファミリーセダン・愛のスカイライン
日産との合併後初めて新規発売されたモデルである。1968年8月 S50型のモデルチェンジとして、4ドアセダン(C10型)、エステート(WC10型)、バン(VC10型)が発表された。日産のラインナップでは10代型式の小型乗用車であるが、上級車種ということで2ドアセダン / 2ドアバンの設定は無い。
エンジンはプリンス製の直列4気筒OHC1500cc G15型を搭載する。
足回りはフロントがマクファーソンストラットとコイルスプリングの組み合わせに変更された。リアはリーフリジッドである。
グレード展開は、スタンダードとデラックスのみであったが、デラックスにはシート形状とトランスミッションにより、ファミリーデラックス(3速コラムシフト・ベンチシート)、ツーリングデラックス(3速コラムシフト・セパレートシート)、スポーティデラックス(4速フロアシフト・セパレートシート)の3種のほか、女性仕様の「Lパック」がメーカーオプションとして用意され、バリエーションを確保した。
1968年10月 GT(GC10型)が追加される。S50型同様、バルクヘッド前よりホイールベースを延長しているが、S50と違い、開発当初から6気筒化を配慮した構造とデザインを備えており、6気筒モデルの方がバランスの整った外見となった。
エンジンはプリンス製ではなく、日産の直列6気筒、OHC、2000ccのL20型エンジンを搭載する。サスペンションは、フロントは4気筒同様のマクファーソンストラットであるが、リアはセミトレーリングアームとコイルスプリングへ変更され、4輪独立懸架となる。
同月 第15回東京モーターショーに、「スカイラインGTレーシング仕様」が出品される。翌年発売されるGT-Rのコンセプトカーである。
1969年2月 プリンス系列の技術陣によって開発された直列6気筒4バルブDOHC2000cc S20型エンジンを搭載した「スカイラインGT-R(PGC10型)」を発売。そのカタログにはレーシング直系を印象付けるため、R380A-IIIも登場する。外観でのGTとの相違は、大きくなったタイヤサイズに対応するため、リアフェンダーのサーフィンラインがカットされている他、ウインドシールドをはじめとしたウインドウガラスが、青色の熱線吸収タイプでは無く、リアの曇り止め用プリント式熱線も無いこと、モール類が装備されない点などである。
同月 1800シリーズ(PC10型)を追加。ローレルに先行搭載されていたプリンス系の直列4気筒OHC1800cc G18型を移植したもの。1800スポーティデラックスにGTの装備品を加えた「スポーティS」なるグレードも設定されていたが、エンジンはシングルキャブのままだった。
1969年10月 マイナーチェンジ。いわゆる「ワンピースグリル」に変更される。
1970年10月 2ドアハードトップを1800シリーズ(KPC10型)、および2000GTシリーズ(KGC10型)に追加。GT-Rはセダンからハードトップ(KPGC10型)へ変更された。ハードトップはセダンに対し70mmホイールベースを短縮したことにより、運動性能が向上した。
なお、キャッチコピーの"愛のスカイライン"はC110(ケンメリ)やR34後期のCMでも使われた。ハコスカGT-Rの当時価格は150万円だった。
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