生前に意思示せば親族へ臓器提供可 移植のルール、厚労省指針案

(2002年03月14日)

010032002年03月14日朝刊2社会03800295文字臓器移植のルールをめぐり、厚生労働省は13日、提供者が生前に書面で希望を示せば親族への提供を認めるとの指針案を臓器移植委員会(委員長、黒川清・東海大教授)に示した。これまでの委員会の議論をまとめたものだが、「公平、公正に分配するという臓器移植法の趣旨が崩れる恐れがある」との意見が出て、結論は持ち越された。
きっかけは、聖路加国際病院(東京都中央区)で昨年7月、脳死と判定された男性の腎臓が親族2人に移植されたこと。この2人は男性の生前には移植ネットに登録されておらず、1万3千人の待機者を飛び越えた形となった。提供者が特定の患者を指定して移植することについて、明文化された決まりはない。

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