クラウン(CROWN)3代目 S50型

(1967年)
  1. 1967年9月に登場。トヨタ自動車工業(トヨタ自工)が前年に完成させたデザイン・ドームから生まれた最初の車種。「日本の美」を追求したスタイリングは先代よりさらに低く、長くなり、曲面ガラスの採用によって安定感を増した。
  • ボディーカラーでは法人需要をイメージさせる黒から、高級感と清潔感のある白へとイメージチェンジを図り、現在も広告史に残る「白いクラウン」のキャッチコピーでキャンペーンを展開した。この結果クラウンは圧倒的なシェアを獲得し、月販も4000台から6000台と、名実共に国産高級車をリードする存在となる。
  • グレードはM型搭載車が「クラウンS」「スーパーデラックス」「デラックス」「オーナーデラックス」「スタンダード」、5R型搭載車は「オーナースペシャル」「スタンダード」という構成。スーパーデラックスには電磁式トランクオープナーや完全自動選局式AM/FMラジオ、音叉時計、後席専用の読書灯といった豪華装備が採用されている点が特徴。
  • 個人ユーザーをターゲットとした新グレード「オーナーデラックス」は、デラックスに準じた内外装や装備を持ち、88万円(東京・大阪店頭渡し)という当時の高級車としては安価な価格で販売された。キャッチコピーの「ハイライフ」は流行語となり、テレビCMには、雪原をバックに山村聡と白いオーナーデラックス[2]を登場させ、当時まだ目の向けられなかった中高年マーケットの開拓を促すきっかけともなる。
  • この代から商用車系(バン、ピックアップ)にもクラウンの名が与えられる。カスタム(ワゴン)はリアドアが改められ、さらにサードシートが設けられ8人乗りとなった。メカニズム的には、その後長く用いられるペリメーターフレームが初めて採用された。静粛性はロールス・ロイスより静かだと自負するフォード・ギャラクシーに匹敵する静粛性を得ている。当時のアメリカの安全基準を上回る厳しいトヨタ独自の安全基準を満たし、この当時の乗用車としては最高の安全性を確立する。

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