クラウン(CROWN)初代 S30型

(1955年)

クラウン(CROWN)は、トヨタ自動車が1955年より製造・販売する乗用車。日本を代表する車種の一つ。

  1. 1955年1月に登場。国外メーカーとは提携せず、純国産設計で開発された。
  • ボディデザインはトヨタの社内デザインで、アメリカ車の影響が濃厚であった。乗り降りしやすさを重視した観音開きのサイドドアが外観上の特徴である。
  • エンジンは1953年に先行登場したトヨペット・スーパーから流用されたR型水冷直列4気筒OHV・1453cc, 48psで、コラムシフト式の変速機には2、3速にシンクロメッシュギアを装備。公称最高速度は100km/h。
  • 従来のトラック用シャーシに代わる、低床の乗用車専用シャーシを開発した。
  • フロントサスペンションは、ダブルウィッシュボーンの独立懸架方式である。当時は悪路での耐久面で独立懸架の採用はほとんどなく、1947年のトヨペット・SAで採用したが、耐久性が懸念されていた。クラウンではこれを克服し、悪路に耐えられる水準の独立懸架を実現している。また後車軸はリーフスプリング支持による固定車軸となったが、東京大学教授の亘理厚(わたり・あつし)による研究成果を活かし、板バネの枚数を減らしてフリクションを減らすことで特性を改善した「3枚バネ」とした。

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