「世間」に言及した物語の歴史

「世間」に言及した物語の歴史

1109年
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『大鏡』

(1109年)

「世の人」という表現が数十回登場する。「世の人」=「世間の人」という意味であるが、こう語ることで、…

1212年
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鴨長明『方丈記』

(1212年)

「世間」から逃れて、日野の山奥に隠者として移り住むさまが描かれている。長明自身も、京を離れ、山奥で…

1300年
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『歎異鈔』

(1300年)

1330年
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吉田兼好『徒然草』

(1330年)

世俗(世間)のなかにあってどう生きるかを描いている。

1682年
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1686年
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井原西鶴『好色五人女』

(1686年)

家庭の女性を扱い、この時代の世間に生きる「普通の」女性の恋愛を描いている

1692年
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1905年
明治38年
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島崎藤村『破戒』

(1905年)

「よのなか」が「世間」という言葉と「社会」という言葉とであらわされる時代の過渡期の作品。

1906年
明治39年
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夏目漱石『坊ちゃん』

(1906年)

世の中や世間と個人との関係が主題。主人公の「世間知らず」な行動が当時の人々にとっては痛快。

1908年
明治41年
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1909年
明治42年
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永井荷風『冷笑』

(1909年)

世間との付き合いを嫌う荷風の姿勢が読み取れる。

1910年
明治43年
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1932年
昭和7年
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金子光晴『鮫』

(1932年)

”奴らは壁だ。なにもうけつけない「世間」といふバリケードなのだ”と、世間の生きづらさを表しつつ、「世…

1948年
昭和23年
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太宰治『人間失格』

(1948年)

「それは世間が許さない」「世間はあなたじゃない」…等のやりとりが存在する。