【アスナール首相】「新土地法」を制定。

(1998年)

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アレシュはバブル経済の重要なきっかけを、
アスナール国民党政権による
1998年の「新土地法」としています。

フランコ没後、
長期に渡って続いた社会労働党ゴンサレス政権が、
経済政策の散々の失敗と政治腐敗によって国民から見放され、
フランコ与党の末裔である国民党が政権をとったのが1996年です。

ゴンサレス政権末期には、
特にバルセロナ・オリンピックと
セビージャ万国博の後で

失業率が25%近くにも上り、
「独裁政権憎し」の感情だけで左翼に投票していた国民が
ついに怒りを爆発させたわけです。

アスナールは
社会労働党の柱だった福祉政策を
経済停滞の元凶と見なし、
資本家を活気付けるための
より自由な開発と労働者の権利縮小、
国営企業の民営化などの政策を
次々と打ち出していきました。

不動産バブルの原因として、
アレッシュ・サローが触れていない点として
この外国資本による
スペインの土地・不動産開発への投資があります。

もちろんそれは多くの場合、
国内の銀行と貯蓄銀行に投資することを通して行われました。

そしてスペイン国内の銀行は、
マンガ【51】~【60】コマに描かれているように、
ちょうど米国のサブプライムとよく似た方法で、
本来なら金融機関の貸し出しなど受けることの無理な層にまで、
大量の貸し付けを行うようになったのです。

ついでに、スペイン伝統の腐敗した経済の仕組みも、
マンガ【26】【27】コマにあるように、
土地や不動産に対する投資によって
上手に誤魔化せるようになりました。

http://bcndoujimaru.web.fc2.com/spain_jouhou/Spanish_economic_crisis_on_comics-1.html

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