【ドイツ】メルケル首相「全人口の60~70%が感染する恐れがある。」

(2020年03月11日)

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ドイツのメルケル首相は11日、
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて
初めて記者会見し、
このまま治療法が見つからなければ、
ドイツの全人口の60~70%が感染する恐れがある
と語った。

このためメルケル首相は
医療システムに過大な負担をかけないためにも、
感染拡大を遅らせて
時間を稼ぐ必要があると訴えた。

ロベルトコッホ研究所によると、
ドイツの新型コロナウイルスの感染者数は
10日時点で約1300人に増え、
死者も出始めている。

メルケル首相は
専門家の発言を引用する形で
「60~70%」という数字に言及した。

メルケル首相が強調したのは、
もはや完全な封じ込めが難しくなっている現状を踏まえ、
「ウイルスと感染の広がりを遅らせる」ことに力点を置く
という考え方だ。

ドイツでは
シュパーン保健相が
「参加者が1千人を超えるイベントの中止」を呼びかけ、
サッカーの試合が無観客になったり、
コンサートが取りやめになったりしている。

感染拡大のペースが落ちれば、
感染者の発生が分散され、
医療システムの崩壊を回避できる
との考え方がある。

メルケル首相は
高齢者を守るためにも
「これは無駄なことではない」と訴えた。

感染拡大は
経済にも影響を与えており、
ドイツ政府は
企業の資金繰り対策などに着手している。

メルケル首相は
こうした対策の財政への意味合いは
「最後になって分かるものだ」と指摘し、
新規の国債発行をゼロにして
財政黒字を維持することには
必ずしもこだわらない考えも示唆した。

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO56691720S0A310C2000000

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