【筒井冨美】「米国のインフル患者の中に、 相当数の感染者がいる恐れがある。」

(2020年02月17日)

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米国で
季節性インフルエンザが猛威をふるい、
患者は2600万人以上、
死者は約1万4000人にのぼっている。

だが、一連の情報を発表してきた米疾病対策センター(CDC)が

「インフル症状だった人に
新型コロナウイルス検査をする」

と発表した。

麻酔科医の筒井冨美氏は、

「インフル患者とされた人の中に、
相当数の新型コロナ患者がいる恐れがある」

という――。

■インフル患者の中に
新型コロナ感染者が
相当数含まれる可能性

世界的に
新型コロナウイルス関連のニュースが相次ぐ中、
2月14日、

筆者たち医師にとって
極めて気になるニュースが飛び込んできた。

それは、米当局が

「インフルエンザに似た症状が確認された患者に対し、
新型コロナウイルス検査を開始する」

というものである。

※中略

■米疾病対策センターが
「方針転換した」コワい意味

CDCのウェブページによると、
新型コロナウイルスとは
「中国発祥の新規感染症」と扱われており、

2月上旬まで検査対象は

「『中国への旅行者、旅行者と濃厚接触者』
『発熱もしくは呼吸器症状がある人』
の双方の条件を満たす」

であり、

2月14日時点での米国内患者数は
443人検査したうち15人だった。

しかしながら、
新型コロナは

「ウイルスに感染しても無症状期がある」

「無症状患者でも感染力がある」

と判明しつつある。

そのため、CDCセンター長は
次のように宣言した。

「ロサンゼルス、
サンフランシスコ、
シアトル、
シカゴ、
ニューヨークの
5大都市における公衆衛生検査機関で、
既存のインフルエンザ監視システムと協力して、
インフルエンザに似た症状を示した患者に対しても、
新型コロナ検査を開始する」

つまり、大量検査体制の確立もあって、
CDCは

「中国に無関係でも
呼吸器症状があれば
検査を行う」

と方針転換したわけだ。

■インフル死者1万4000人中
どれくらいの新型コロナ感染者がいるのか

※中略

■アメリカの新型コロナ「感染爆発」なら
日本人はどう対処すべきか

このCDCの調査結果によっては、
日本の防疫体制も
「水際対策」から
「すでに国内に存在する感染症との闘い」へと、
根本的な変更を余儀なくされそうである。

厚労省の対応は
より早急なものが求められるようになる。

後手後手の感が否めない日本の新型コロナ対策だが、
個人としてはどのように防衛すればいいのか。

仮に中国だけでなく、
アメリカでも新型コロナ感染者が多数発生し、
「感染爆発」という事態になったとしても、
私たち日本人にできる感染症対策は
これまでと大きな変化はない。

「こまめな手洗い」
「マスク(一般用で十分)」
「症状があれば休んで自宅療養」
「不要な人混みへの外出を避ける」

これを徹底するしかない。

そして医療者としては、
この新型コロナを契機に、
いざという時には
職場(学校)ではインターネットを活用した在宅勤務(学習)を、
行政には「オンライン診療」ができる仕組みづくりを
考えるべきだと思っている。

https://president.jp/articles/-/33051

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