【西日本新聞】PCR検査を実施する民間検査機関は、九州にはまだない。

(2020年03月15日)

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新型コロナウイルスの感染の有無を調べるPCR検査が
公的医療保険の適用対象となり、
民間検査機関でも
検査ができるようになった。

九州の検査態勢は、どう変わったのか。

国の新型コロナウイルス感染症対策本部によると、
PCR検査は当初、
感染の疑いがある人を専門的に診察する
「帰国者・接触者外来」の医師が
保健所に相談し、
渡航歴や患者との接触歴などの条件に基づき、
保健所が必要と判断した場合に限って
「行政検査」として実施してきた。

ただ、
感染拡大に伴い
検査の需要が高まったため、
6日から
PCR検査を
公的医療保険の適用対象に加えた。

「帰国者・接触者外来」の医師が必要と認めれば、
保健所を介さず、民間検査機関に直接、
検査を依頼できるようになった。

九州7県の担当課に確認したところ、
10日現在、
7県でPCR検査のできる民間検査機関はない。

このため、
民間に依頼する場合、
検査設備がある関東の研究所などに
検体を輸送しなければならないという。

大分県の担当者は

「輸送日数も含めると、
結果判明まで時間がかかる。

地方の検査機関が増えなければ、
これまでの対応とあまり変わらない」。

熊本県の担当者は

「現状では、
従来の行政検査でも
十分に対応できている」

と話す。

臨床検査大手「エスアールエル」(東京)は
1日最大1100件のPCR検査を
関東で実施。

検体は
全国から集まるため、
到着順になる。

ただ、
感染の拡大を踏まえて
態勢の強化を検討中で、
担当者は

「地方への検査機器や
技術者の配置を考えたい」

と説明する。

保険適用となっても、
検査は
「帰国者・接触者外来」の医師が
感染を疑う場合に限られる。

「不安」という理由で
希望者全員が
検査を受けられるわけではない。

福岡県医師会で
感染症を担当する稲光毅医師は

「PCR検査の実施には
医師や他の患者に感染を広げない対策が必要で、
インフルエンザ検査のように簡単ではない。

発熱などで不安に感じる人は、
まず各地の帰国者・接触者相談センターに相談を」

と呼び掛ける。

https://news.goo.ne.jp/article/nishinippon/nation/nishinippon-1000592112.html

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