【メキシコ】アメリカとの国境近くで、住民らが検問所を封鎖。

(2020年03月27日)

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アメリカ人が
新型コロナウイルスを持ち込む
との不安がメキシコで強まり、
国境近くの住民たちが
検問所を封鎖する事態となっている。

米アリゾナ州の南に位置する
メキシコ・ソノラ州の住民らは、
25日に
国境の検問所を
数時間にわたって封鎖。

26日も
入国する車両の通行を遮断する
と誓っている。

住民たちはマスクを着け、
アメリカ人に
「家から出るな」
と告げるプラカードなどを掲げた。

アメリカでは
新型ウイルスの感染者が
8万3500人を超えて
世界最多となった一方、

メキシコの感染者は
500人に満たない。

メキシコは
アメリカとの国境を、
「不可欠な」業務目的の渡航を除いて、
全面閉鎖したことになっている。

しかしメキシコの住民たちは、
閉鎖はほとんど実施されておらず、

当局は
検査も全くしていない
と抗議している。

検問所の封鎖を主導している団体
「健康と人生のためのソノラ州民」は、
国境を越えてメキシコに入国する全てのアメリカ人に、
新型ウイルスの検査をするよう求めている。

この団体のメンバーの
ホゼ・ルイス・ヘルナンデス氏は
米紙アリゾナ・リパブリックに、

「連邦政府は
現在のパンデミック(世界的流行)に対応する
健康チェックをしていない。

だから私たちは
この(国境の街)ノガレスにいる。

メキシコの
アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール大統領に
すぐに行動を取るよう求めるために、
この活動をしている」

と話した。

国境閉鎖と検査を要求

新型ウイルスの
パンデミックへの対策では、

アメリカの
ドナルド・トランプ大統領と同様、

メキシコの
ロペスオブラドール大統領も
批判を浴びている。

「健康と人生のためのソノラ州民」は、
メキシコのアメリカとの国境を、
観光や医療目的のアメリカ人と
メキシコ人が越えることを禁止するよう求めている。

この禁止には、
アメリカの学校や職場に通うために
毎日国境を越えている人も含まれる
と訴えている。

また、
アメリカで国外退去を命じられたメキシコ人にも
新型ウイルスの検査を実施するよう要求している。

団体は
25日午後に
デコンチーニ検問所を封鎖。

今後も封鎖行動をする
と表明している。

大統領は握手やキスをやめず

トランプ米大統領は、
メキシコからアメリカに入国する人数を削減することを
重要政策の1つに掲げている。

国境を越えて来るメキシコ人が、
アメリカに社会問題をもたらしている
と主張している。

トランプ氏は先週、
新型ウイルス対策として
国境を閉鎖する予定だと発表した。

米紙アリゾナ・リパブリックによると、
米アリゾナ州では
新型ウイルスの感染者が400人を超えており、
メキシコと国境を接するすべての郡で
新型ウイルスによる感染症
COVID-19の死者が出ているという。

一方、
メキシコ・ソノラ州では
感染者は4人しか報告されていない。

最初の感染者は
3月16日に確認され、
最近アメリカから帰国した高齢男性だった。

ロペスオブラドール大統領は、
パンデミックへの遅い対応で
国内外から批判されている。

また、集会や握手、
赤ちゃんへのキスなどを続けていることも
非難の対象となっている。

https://www.bbc.com/japanese/52059763

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