【中国】陸軍軍医大学が、「再陽性」で死亡した女性の肺から、ウィルスを検出。

(2020年04月28日)

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新型コロナウイルスに感染した後、
陰性と3回判定され
完治した患者の肺からも、
ウイルスが検出された

との研究結果が示された。

30日付の
香港紙
サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、

中国南西部・重慶にある
陸軍軍医大学の研究チームは28日、

科学専門誌ネイチャーの姉妹誌
「セル・リサーチ」に
このような研究結果をまとめた論文を掲載した。

研究チームは

「われわれの研究が、
コロナ完治と判定された患者の肺に
ウイルスが残留していることに関する
最初の病理学的証拠を提示した」

と自評した。

研究チームは、
新型コロナウイルスに感染し、
完治したと判定されて退院したものの

1日後に死亡した
78歳の女性についての
剖検結果を基に、
論文を作成した。

この患者は1月27日に入院し、
新型コロナウイルス陽性と判定された。

その後、
治療を受けて
症状が緩和し、
3回の検査で
いずれもコロナ陰性と判定された。

CT撮影の写真も正常だったため、
2月13日に退院した。

しかし、
翌日に患者は

心臓まひで
突然死亡した。

研究チームは剖検を通じ、
まず肺の組織から
ウイルス感染による損傷の痕跡を発見し、
正確な確認作業に入った。

研究チームは
患者の口にチューブを入れ、

食塩水を肺胞に注入して
それを回収し、

回収液を確認する
気管支肺胞洗浄方式で

新型コロナウイルスが
検出されるかどうかを確認した。

その結果、
患者の肺の内部奥深くの
肺胞の中から
新型コロナウイルスが検出された。

今回の研究結果は、
コロナ完治と判定された患者の一部が
再び陽性反応を示すことについて、
追跡の端緒を提供できる可能性がある
という点で注目を集めている。

SCMPは

「各国で
コロナに再感染するケースが出ているため、
世界保健機関(WHO)も
再感染の原因を究明するために
調査に乗り出している」

と伝えた。

2月に
中国・広州で実施された研究でも、

完治した患者の約14%が
新型コロナの陽性反応を示し、
病院に入院していたことが分かった。

一方、研究チームは
今回の研究に活用した
気管支肺胞洗浄方式を通じた
新型コロナウイルスの検出有無確認を、

コロナ検査に
広く活用することを提案した。

一般的な検査では
肺の奥深い部分まで
ウイルスの有無を確認するのが困難
との理由からだ。

今回の研究対象となった女性も、

最初は
鼻と喉の検体を使って
検査を実施していた。

しかし、
従来の検査方法に比べて
はるかに複雑で、
費用も高額であるため、

大量の患者を相手に
検査を進めるのは
困難だとの指摘も出ている。

北京のある医師は
SCMPに対し

「この方式は非現実的だ」

として

「患者の苦痛が
あまりに大きい上、
百パーセント確実だ
という保証もない」

と話した。

また研究チームは、
残留したウイルスが
完治した患者に
どのような影響を与えるのかについては
究明できていないという。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200430-00080079-chosun-kr

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