【東京新聞】サービスデザインの笠原英一・代表理事が、6月8日付で辞職。

(2020年05月31日)

nimotsu_tsumeru.png

中小企業などに
最大二百万円を支給する持続化給付金で、
国から事業の委託を受けた
一般社団法人サービスデザイン推進協議会の
トップである笠原英一・代表理事が
六月八日付で辞職することが分かった。

この法人を巡っては、

給付業務の大部分を
広告大手の電通に再委託し、

国からの七百六十九億円の委託費の
97%を払うなど
業務の不透明さが表面化している。

笠原氏は
三十日の本紙の取材に

「(給付業務については)
一切知らない」

と話し、

巨額の国のお金を使う事業の中身を
トップが説明できない法人の
異様な実態が浮かんだ。

笠原氏は
立教大学大学院の客員教授を務める
マーケティング研究者で、

二〇一八年六月から
法人の代表理事を務めている。

三十日午前の時点で、
自身の研究所のホームページで
法人側に辞意を伝えた時期を
「五月十八日」と記載していたが、

取材には

「以前から決まっていたこと」

と語るにとどまった。

法人の不透明さを指摘した
二十八日付の本紙報道と
辞職の因果関係はないという。

同法人が手掛ける持続化給付金は
給付遅れが相次いでいる。

しかし、
法人の実質的な運営形態も
開示されていないほか、

実態が乏しいのに
委託費と再委託費の差額に当たる
二十億円を受け取ることに、
野党からも批判が上がっている。

笠原氏は
この問題について

「他の理事に聞いてほしい」

と述べるにとどまる。

代表理事としての
説明責任については

「コメントを出すか
(ほかの理事と)相談する」

と話した。

本紙は
今月十九日にも
笠原氏を取材。

法人の業務について

「電通の人たちがやっている」

と説明。

その際、
辞職に関しては
話していなかった。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/32341

コメント