ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争が終結。(デイトン和平協定)
(1995年12月14日)これがデイトン和平協定(Dayton Peace Agreement)である。
この協定は1995年12月14日に
フランスのパリで正式に調印され、
その発効によって
三年半に及んだボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争は終結した。
デイトン和平協定は
単に戦争を終結させただけではなかった。
それには11の付属文書(Annex)が添付され、
この地域の恒久的な平和と安定のための
包括的な枠組みを定めていた。
そのうちの一つである付属文書は
「難民・国内避難民に関する協定」
(Agreement on Refugees and Displaced Persons)である。
その第1条は
以前住んでいた住居に
自由に帰る権利が
すべての難民と避難民に保証されていることを冒頭で述べ、
難民・国内避難民の早期帰還の実現を
紛争解決のための重要な目標と位置づけて、
難民・国内避難民の帰還の受け入れを
紛争当事者に対し義務付けた。
このことは、デイトン和平協定が
ボスニアで各民族勢力が実行した民族浄化の結果を容認せず、
難民の帰還によって
各地域の民族構成を
紛争以前の状態に戻そうとしたことを意味する。
要するに国際社会は
ボスニア・ヘルツェゴヴィナを
多民族社会として再建しようと構想した。(p.45)
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