ひたすら120キロの窓付け 技能学べぬ実習生 法律違反で日立製作所が改善命令
(2019年09月06日)外国人技能実習で法律違反があったとして、
日立製作所が国の改善命令を受けた。
同社笠戸事業所(山口県下松市)で働いていた
元実習生の間には
「技能を学べなかった」と
今も不満が残る。
新たな在留資格が生まれ、
外国人の働き手に関心が集まる今、
日本を代表する大企業の姿勢が問われる。
「結局、電気機器組み立ての技能は
学べない実習だったということ」。
新幹線車両への窓付けばかりさせられた
という20代前半のフィリピン人元実習生は
日立の処分を聞き、そう話す。
母国の理科系大学を卒業して
2017年春に来日。
実習を受ければ
技術者への道が広がると期待し、
笠戸事業所へやってきた。
日立が注力する鉄道車両事業の生産拠点。
リーマン・ショック後に
巨額赤字を抱えた日立が
復活をとげた象徴的工場だったが、
日々の作業は
重さ120キロの窓を
4人1組で運んで車両に取り付ける
重労働ばかりだった。
元実習生は
昨年7月に
国が実地検査に入った際に
「職場ではこうした不正が続いていた」
と証言したという。
「体が痛くて、母国で休みたくて」
と今年、自ら帰国。
今は日本語教師として働く。
「日本政府が日立の不正を認めた。
日立は改善できるのだろうか」
https://www.asahi.com/articles/ASM965TP3M96OIPE02Z.html
外国人の技能実習生制度をめぐり、
法務省出入国在留管理庁と厚生労働省は6日、
国が認めた技能実習計画とは異なる作業を実習生に行わせ、
技能実習適正化法に違反したとして、
日立製作所(東京都)に改善命令を出したと発表した。
日立、実習計画の賃金満たさず 昇給・賞与規定もなし
改善命令は、
実習計画の認定取り消しに次いで重い行政処分。
ただ、状況が改善されれば
新たな実習生の受け入れは可能で、
進行中の実習計画も継続される。
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