【毎日新聞】賃金未払い:「100万円渡す」研修生だます 愛媛・タオル会社、払わず中国に放置
(2008年04月26日)◇研修生3人
愛媛県今治市のタオル製造会社経営者が、
中国人研修生3人に
未払い分の賃金を払うよう
今治労働基準署から是正勧告を受け、
3人に「約100万円ずつ支払う」と約束して
中国・大連に連れて行き、
金を払わずに置き去りにしていたことが分かった。
3人は出身地に帰るしかなく、
事態を知った関係者が
大阪にある中国領事館に
訴える騒ぎになっている。
この会社は「杉野綿業」。
研修生3人はいずれも女性で、
05年に来日。
工場で
タオルの縫製や
検品作業などをした。
賃金は
最低賃金法で
地域と職種ごとに下限が定められており、
3人の場合は時給623円、
残業代は約780円。
ところが、関係者によると、
3人は週1日の休みしかなく、
連日8時間働かされたうえ、
本給分の手取りは
月わずか7万円。
さらに残業は
月100~190時間にのぼり、
時給は300円だった。
今年1月、
3人が労基署に相談。
労基署は正規の給料を払うよう、
会社に勧告した。
このため、会社側は3人に
1人約100万円を払う条件で
帰国させることにし、
1月30日、
杉野廣社長らが付き添って
3人を中国・大連の空港まで連れて行ったが、
そこで金を払わずに
置き去りにした。
3人は船で
出身地の青島(チンタオ)や
威海(ウェイハイ)に帰郷した。
杉野社長は
毎日新聞の取材に
「金は中国側の送り出し機関に渡した」
と話しているが、
3人を日本に送り出した
青島嘉泰国際貿易公司の担当者は
「社長には会っていない」
としている。
置き去りにされたうちの1人は
「毎日遅くまで、
時給約300円で
タオルを縫っていた。
きちんと給料を払ってほしい」
と話している。
https://megalodon.jp/2008-0427-0107-59/mainichi.jp/kansai/news/20080426ddf001040003000c.html
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