【三井物産】豪州のローブ・リバー鉄鉱山開発に資本参加。
(1965年)「三井物産の鉄鉱石事業は、1965年、
豪州のローブ・リバー鉄鉱山開発のために、
パートナーとしてジョイントベンチャー(合弁企業)に
資本参加したことに始まります」と話すのは、
三井物産金属資源本部鉄鉱石部豪州室の永崎将利氏だ。
そもそも、豪州ローブ・リバーの事業に
三井物産が参画した理由とは何だったのか。
当時、高度経済成長を迎えていた日本は、
旺盛な鉄需要を誇る現在の中国と同じように、
とにかく鉄を必要としていた。
ところが、原料となる鉄鉱石の安定供給について
不安が持ち上がり始めた。
その頃、東南アジアの国々やインドが、
日本の主な鉄鉱石のサプライヤー(原料供給国)だったが、
それらの地域では既に資源が枯渇寸前だった。
そのため、新たな安定供給先の開拓が急務だった。
時を同じくして、豪州の鉄鉱石輸出禁止が解かれる。
そこで、日本の伸びゆく鉄鉱石需要をカバーし、
日本の製鉄会社を支えるため、総合商社が動いたのだ。
「日本の商社が鉄鉱山事業に入っていけたのは、
鉱山開発に莫大なお金がかかるから。
鉄鉱石のトンあたり単価は非常に安かった。
そこで大量輸送でコストを下げるため、鉄道を敷き、
港には輸送のため巨大な船を入れ……と、
インフラを整備する必要がありました。
そのためには町造りも必要です。
これは今も変わりません」(永崎氏)
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