脳死移植より蘇生に尽力を(声)

(2004年03月17日)

008732004年03月17日朝刊オピニオン201400429文字建築業 村山昭二(東京都西東京市 48歳)
自民党の調査会が先月、臓器移植法の改正案をまとめました。
改正案のポイントは、本人が拒否の意思表示をしていない限り家族の承諾だけで実施できるということです。しかも本人の年齢制限を取り払ったということで、15歳未満の臓器提供を可能にしたことです。「脳死は人の死」に疑問を持つ者としてこの記事を読み深い悲しみを感じました。
本当に脳死は人の死なのでしょうか。昨今、脳死に極めて近い状態の重症外傷患者をも救える「脳低温療法」という救急医療の技術も注目されています。脳死やそれに近い状態の患者を蘇生させることに尽力することこそ真の医療なのではないでしょうか。
脳死移植に積極的になればなるほど新鮮な臓器が必要となるので、このような救命救急医療がおろそかになるような気がしてなりません。脳死になったからといって香典など誰も持って行きません。数の論理(多数決)で脳死は人の死かどうか決めてよいものなのか大いに疑問に思います。

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