ピーター・フェンド「ocean earth:europa」

(1991年)

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ヨーロッパの多くは、半ば、或は完全に内陸に囲まれた塩水湖は、ひどい環境汚染を被っている。ヨーロッパを「大西洋からウラル川までの」陸地と定義したフェンドは地域のかいぼん3を特定し、2つのグループに区分けした。一つのグループの水域は大西洋に流れ出て、もう一方は、地中海やカスピ海のような内陸の海へと流れ出る。各海盆は衛星モニターに映し出されている。これら2つの写真において、全部で13あるヨーロッパの海盆のうちの10までが見られる。そこんいは「環境から見たヨーロッパ地域は、これまでになく肥沃にされつつある」というスローガンが掲げてある。壁の地図はアメリカの航空図から取られたもので、海盆の一つひとつを示している。このインスタレーションの2つの写真にあるテーブルに載った地図は、すべて海盆を示している。一枚目の写真は、海盆がすべて北大西洋(イベリア海流からバレンツ海まで)へと傾いている様子を、2枚目は海盆が、地中海などヨーロッパ内陸の海へと傾いている様子を表している。
フェンディの方法論の目的は、資金調達可能で体系的な都外のアースワークを機能的な建築物としてつくることにある。この作品は3工程を経ている。まう塩水の集水地の測量。次に各海盆のたえず変化する状況のモニター。最後に、半潜水式の装備を使って巨大海藻を取り込んで塩水中に溜まった栄養物を採取する。この海藻が海洋生物の多くを支えている。その主な工業生産物はメタンや水素ガスーいくらでも更新できる非汚染燃料だ。

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