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1840~1842年。
イギリスとお隣の国「清」が戦争を始めました。

というか

清が「イギリス」というヤクザに因縁をつけられて、
喧嘩を売られてしまいました。

戦争のきっかけは「阿片」という麻薬。
「麻薬の密輸、やめておくれ」
と、至極まっとうなことを言った清に対して
麻薬のブローカーであるイギリスがブチ切れ
戦争が始まった次第です。

イギリスと清は、現代のように貿易をしていましたが、
イギリス、果てはヨーロッパというのは特産品が少ない。

イギリスは、お茶や絹など、清から欲しいものはたくさんあるけれど
清が欲しがるような、価値あるものがイギリスに少なかったのです。

そこでイギリスは、
当時植民地支配していたインドで
阿片という中毒性の高い麻薬を栽培し、
清にたくさん密輸することにしました。

阿片はあっという間に清国内に広がり、
風紀は乱れ、健康を害する人が続出。

しかも、阿片を購入するために、
清のお金（銀）はどんどんイギリスに吸い上げられます。
お金を払って国が不安定になるなんて。。。

清の十数省が、
阿片漬けになってしまいました。

このままでは、
国中阿片漬けになってしまう。。。

ダメ、絶対。

普通にヤバいです。

なので清は対策を打つべく、
林則徐というアツい男を筆頭に、
アヘン密輸取り締まりを強化。

「阿片、ダメ、絶対！
密輸はNO！」

と、外国商人たちに
至極まっとうなことを
突きつけました。

それでも、
耳を貸さず、賄賂で黙らせようとする
外国商人たち。

林則徐は清を守るべく
毅然と立ち向かい、
阿片を没収＆燃やしました。

漢ですね。

しかし時代は欧米列強が
競って植民地を拡大していた
帝国主義の真っただ中。

白人以外は人間ではありません。

「アジアのイエローモンキーが
生意気言ったら、ぶっとばしてOK」

というのが、当時の欧米人の常識です。
どんなに清が正しくても、
イギリス様の思い通りでなければ
ぶっとばされます。

そして清はぶっとばされました。
これがアヘン戦争です。

「麻薬の密輸をお断りした」
ことを口実に戦争を始め、
その結果、
イギリスは清から多額の賠償金をせしめ
さらに香港と、広東などの港を
奪い取りました。（南京条約）

「因縁つけて相手の財産を奪う」

という
当たり屋的手法で
イギリスは見事、
中国大陸での侵略の足場を作ったのです。

「紳士の国イギリス」からは
とうてい想像がつきませんね。

海賊が王様に、
王様がヤクザに、
ヤクザが紳士に。

イギリスのイノベーションは
超画期的です。

ちなみに。
イギリスによる香港の植民地支配は、
1997年まで続きました。

香港が中国に返還されてからは、
中国共産党による
人権弾圧が続いています。

選挙も出来ない、
政府批判も許されない、
自由を求めて活動したら、
自分の国の政府に拉致られる。

悲惨です。

が、
香港の人たちを守るには、
かつての宗主国、イギリスに
頼らざるを得ません。

日本政府は何の戦略も関心もないし、
カンケーないと思ってますから。

アジアの同胞を守るために、
かつてアジアで阿片を売りまくった
イギリスの対応を
期待するしかない。

大アジアの解放のために命を懸けて戦った
「かつての偉大な日本人の子孫」としては、
大変に悲しいことです。

話が逸れました。
兎に角、
アヘン戦争は
ヤバかった。

そんな歴史があったことを
覚えておこうと思います。