「帝国の慰安婦」史料に基づき解釈 在宅起訴された朴教授 (ソウル=牧野愛博・北野隆一)【朝刊】

(2015年11月27日)

朴氏の写真あり

“朴氏は「私は元慰安婦を傷つけるために著書を書いたわけではない」と語る。著書では証言をもとに、元慰安婦らの境遇は多様であったとした。「すべて史料に基づいて解釈した。誰かを特定しているわけでもなく、慰安婦の過酷な状況をむしろ強調したつもりだ」と反論する。
「検察の主張通りなら、全ての学者は、政府を代弁しなければいけないことになる。もちろん、私は日本の立場を代弁しているわけでもない」とも主張。また、「歴史にどう向き合うのかという問題に、向き合うべき時代になった」と語り、著書に反発する人々の考えの根底に何があるのかを検証していく考えも示した。
朴氏によれば、世宗大学には起訴された職員を職務解除する学則がある。自身の処遇は「どうなるのかわからない。不名誉であることは事実だ」と話した。
初公判は12月14日にある。”

ほかに日本の知識人が出した抗議声明の記事

“小森陽一・東京大教授や作家の中沢けい・法政大教授、若宮啓文・元朝日新聞主筆らが東京都内で記者会見して発表した。慰安婦問題をめぐる官房長官談話を1993年に発表した河野洋平・元衆院議長や、95年に戦後50年の首相談話を発表した村山富市・元首相も賛同人に名を連ねている。”

“賛同人の上野千鶴子・東京大名誉教授は会見で「書物が法廷で裁かれることに違和感を持つ。活発に議論することが言論の自由の基本。権力が抑制してはならない」・・・
同じく賛同人として署名した木宮正史・東京大教授(朝鮮半島地域研究)は「韓国政府が検定制だった歴史教科書を国定に戻すことを含め、歴史解釈を国家権力が独占しようとする動きと言わざるを得ない。『韓国は民主主義国家なのか』と国際的に批判される口実を与えることになりかねない」・・・”

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