小説『闇の眼』が発売。(「武漢-400」は'96年の改訂版から)
(1981年)40年前のアメリカの小説『闇の眼』に出てきた
史上最強の創造上の生物兵器は
中国武漢の研究室で作られた。
その兵器の名前は「武漢 - 400」
闇の眼 (光文社文庫) (日本語) 文庫 – 1990/6
ディーン R.クーンツ (著), 松本 みどり (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/闇の眼-光文社文庫-ディーン-R-クーンツ/dp/4334760449
そんななか、
「新型コロナ出現を予言していた?」
とネット上で囁かれている小説があるのをご存じだろうか。
アメリカのベストセラー作家、
ディーン・R・クーンツの『闇の眼』だ。
同書で注目されているのは、
“研究所から殺人ウイルスが持ち出される”
という内容。
原著は1981年に刊行され、
90年に光文社文庫で刊行された。
その際、ウイルスは
ソ連からアメリカに来たことになっていた。
だが96年の改訂版では、
中国・武漢から持ち出されたウイルスに
変更して描かれていたのだ。
長らく入手困難となっていたが、
このほど改訂版に従い
翻訳を全面的に修正した文庫が
再び書店に並ぶこととなった。
光文社文庫の
小口稔編集長はこう語る。
「クーンツといえば、
1980年代から
スティーブン・キングらと
『モダンホラー・ブーム』を巻き起こした
大ベストセラー作家です。
本書の内容は
一人息子を亡くした母親の周辺に
奇妙なことが起こり、
恋人とともに
その真実を探っていくという
スピード感あふれた典型的モダンホラー。
その物語の背景に、
武漢からきたというウイルスがありました。
読み始めたら、
一気にクーンツの世界観に
引き込まれると思います」
読んでみると、
たしかに物語の終盤で
「武漢四百」と名付けられた
ウイルスが出てくる。
もちろんその性質は、
今回の新型コロナウイルスとは
まったく違う。
描かれているのは
“感染したら致死率100パーセント”
という殺人ウイルスだ。
その上で、
小口編集長は
同書についてこう語る。
「ウイルスの由来を
なぜソ連から中国に変えたのか。
その理由は、
はっきりとはわかりません。
ただ
あえて改定していることからも、
当時からクーンツが
武漢という中国の都市に注目していた
といえるのではないでしょうか。
もちろんフィクションですし、
ことの真相を問うような作品ではありません。
『ベストセラー小説の書き方』という名著もある
クーンツの作家としての目の付けどころ、
そして圧倒的な物語のおもしろさを
味わっていただければと思います」
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