【Bloomberg】武漢から実況の中国人市民ジャーナリストが行方不明。

(2020年02月08日)

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中国人市民ジャーナリストの
陳秋実氏と方斌氏は、

新型コロナウイルス流行の震源地である武漢から
現地がどれほどひどいありさまかを、

スマートフォンで撮影した動画を使って
世界に発信してきた。

動画の多くはツイッターに投稿され、
ユーチューブにも転載されている。

このうち1人が
行方不明となっている。

陳氏は20時間以上、
連絡が取れない状態だ。

病院で遺体を撮影し
当局に短時間拘束されたことがある方氏も
7日、音信が途絶えたが、
同日夕になって動画を投稿した。

方氏を連行するため
防護服を着た人々が
アパートに押し入ってきた
衝撃的な映像を
同氏が撮影した際には、
同氏の解放を当局に求める
多数のコメントが集まった。

これらの投稿が
米企業のプラットフォームで広がっているのは、
偶然ではない。

中国当局は
インターネット上の取り締まりを強化しており、
5日には微博(ウェイボ)や
テンセントの微信(ウィーチャット)、
バイトダンス(字節跳動)の抖音(ドウイン)など、
中国最大級のソーシャルメディア・プラットフォームで
「的を絞った監督」をすると発表した。

すでに当局は
多数のソーシャルメディアアカウントを凍結し、
新型ウイルス流行を早くから警告した医師の死去を巡り
当局に向けられる怒りの声を抑え込もうと躍起だ。

こうした中で、
ウイルス感染の拡大状況に関する情報を求める中国の市民は
ツイッターに向かっている。

ツイッターは
中国で公式には禁止されているが、
多くの人は
当局のブロックをかいくぐり
仮想プライベートネットワーク(VPN)経由で
アクセスしている。

ヒューマン・ライツ・ウオッチの中
国担当上級研究員マヤ・ワン氏は

「ウェイボやウィーチャットと比べ、
ツイッター上の活動ははるかに活発だ」

と指摘。

ツイッターは
情報収集や、
多くの人々が自らのひどい経験を記録する
最後のとりでとなりつつある。

ワン氏は
中国共産党が

「報道やソーシャルメディアに一定の自由を認めた後、
パニックを広げる恐れがあるとして
ソーシャルメディアに対する管理を
いまや復活させようとしている」

と語った。

ウィーチャットでは今週から、
ウイルス流行に関する問題をチャットしたグループの参加者が
アカウントを凍結され、
ウィーチャットに登録した連絡先や電子マネーに
アクセスできなくなった。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-02-07/Q5CB0GT0AFB601

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