エジプト遠征中のナポレオン軍が、シリアにペストを持ち込む。

(1799年)

nigaoe_napoleon_horse.png

エジプト遠征中のナポレオン軍が
1799 年に
ペルーシウムでペストに感染して、
それをシリアに持ち込んでいる。

ペルーシウム、
アレキサンドリア、
コンスタンチノープルなどの地点は
隊商や貿易船の中継地であるので、
期せずして
ペストの配送センターの役割を
はたしていたことになる。

ペルーシウムは
542 年の東ローマ帝国の時と同じように
ペストの拡大の中継地になったことになる。

しかし、集権化にともなう防疫体制の整備と
衛生状態の改善から、
これ以降の大流行は
ヨーロッパではみられなくなかった。

他にも、前述の
クマネズミからドブネズミへの勢力交代も
ペストの減少と関係している。

こうして先進諸国では
19 世紀までに
大流行はほとんど見られなくなった。

http://www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM1002_03.pdf

コメント