ニューヨークの医師「基礎疾患のない、若い患者が亡くなるのを、何人も見た。」

(2020年04月01日)

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そんな中、
ニューヨークで集中治療室にいる患者の対応を続ける
医師のコルビン麻衣さんが
「命を選ばざるをえない状況」になった現状を訴えている。

ニューヨークの死者数は
1096人に上っている。

コルビンさんは、
人手や病床、呼吸器が足りず
医療崩壊に陥る現状は
2週間前には考えられなかったとし、

「自分は無症状かもしれない。

でも自分の知らないうちに、
自分よりハイリスクの大勢の人に
うつしている可能性は十分ある」

と指摘し、
故郷の日本に
強いメッセージを送った。

Facebookに
3月28日投稿されたのを受け、
転載許可を得た上で転載する。

コルビンさんは、ハフポスト日本版に対し

「家族も日本に住んでいるので
日本のことが心配で、
事が手遅れにならないように
と思っています。

私も
1人でも多くの命を救えるように
日々自分にできる限りのことを
していきたいと思っています」

とメッセージを寄せた

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以下、3月28日のFacebookからの転載

中国やイタリアの病院からの
リポートや映像を見るたびに、

近い将来
私が集中治療医として勤務するこの病院も
悲惨な状況になるのではないかと
頭の片隅では予測していた。

そうならないでほしいと
願ってはいたけど
いつかはここにも来ることはわかっていた。

心の準備はしていたつもりだけど、
甘かった。

ニューヨークの医療現場は
崩壊寸前の状態にある。

うちの病院でも
ここ2週間で
コロナの患者数が
あれよあれよと言う間に
1人だったのから50人、200人、500人と増え、
病棟のベッドも
ICUのベッドも
全然足りなくなった。

病院のいたるところに
ベッドを増やしても増やしても
コロナの患者数は増え続ける一方で追いつかない。

うちの病院には
もともとICUが4つあるがどれも
コロナの患者で一杯だ。

新しいICUも3つ作られた。

それでも足りない。

ERは
酸素を必要とする人や
人工呼吸器を必要とする人でごった返しているが、
人工呼吸器が底をつくのも
もう時間の問題になってきた。

実際に
知り合いの働く
ブロンクスのある病院は
数日前に
人工呼吸器がすでに底をついた。

腎臓不全になる患者も多く、
透析装置も足りなくなってきたので
腹膜透析に切り替えをはじめた。

病院で
人工呼吸器や透析装置が底をつくというのは
普段ではあり得ない状況である。


自分の目の前に
2人今すぐ人工呼吸器を必要としている患者がいるとする。

でも
病院にもう一つだけしか
人工呼吸器が残っていなかったら?

集中治療医として
その決断を迫られた時
どうやって
その最後の一人を選べというのか。

ERや病棟で
10人も20人もの患者が
ICUのベッドが空くのを待っている状態において
一つだけICUのベッドが空いた時
どうやってその1人の患者を選べばいいのか。

大袈裟な話でもなんでもなく
数日後には直面するであろうシナリオだ。

実際に昨日ミーティングが開かれて
この問題を同僚と話し合った。

自分達の経験や患者の状態を元に、
また海外からのリポートを元に
一番生き残る可能性が高い人を
選ぶことになるのだが、
年齢と基礎疾患だけで
片付けられる簡単な決断ではない。

コロナ、コロナでないに関係なく
集中治療医として
死を目の当たりにすることは日常茶飯事である。

ICUに入っても
当然助かる患者ばかりではないので、
患者さんの家族と
患者さんの意思を尊重した終末期ケアや
緩和ケアの話をすることも慣れている。

でも普段なら
人工呼吸器さえあれば助けられるであろう患者を
助けられないこの状況に

https://www.huffingtonpost.jp/entry/news_jp_5e83e760c5b65dd0c5d61509

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