EUの復興基金計画に対して、慎重姿勢の4カ国が、共同文書を提出。(期限などを要望)
(2020年05月23日)→ オーストリア、デンマーク、スウェーデン、オランダの4カ国が、共同文書を提出。
→ 債務の共有化に、あらためて反対するとともに、補助金の可能性を残しつつも、期限を求める。
欧州連合(EU)予算の拡大に
慎重な4カ国が23日、
新型コロナウイルス感染拡大による
リセッション(景気後退)への域内の対応に
共同で資金調達する際の
取り決めの要素を打ち出した。
EU予算の拡大に
伝統的に懐疑的とされる
オーストリアとデンマーク、スウェーデン、オランダの4カ国は
共同文書で、
債務の共有化に
反対意見をあらためて表明し、
いかなる支援プログラムも
期限を区切る必要がある
と強調した。
この文書には
緊縮路線の文言と共に、
メルケル独首相とマクロン仏大統領が
18日に打ち出した5000億ユーロ(約59兆円)規模の
新型コロナ復興基金設立計画を巡り
4カ国政府が
譲歩できる部分を探っている兆候も含まれている。
オーストリアのクルツ首相は23日に
ドイツとオーストリアのラジオ局に対し、
新型コロナ対応の支援の一部を
直接の補助金として給付する案に
オープンな姿勢を示した。
クルツ首相(5月8日、ウィーン)撮影:Helmut Fohringer / APA / AFP via Getty Images
クルツ首相は
ドイツの公共放送ドイチュラントフンクに対し
「5000億ユーロのうち
補助金と融資の割合について
協議する必要があると思う」
と指摘。
全ての支援を
融資形式にする必要があると主張するよりも、
むしろ最も重要な問題は、
「この支援に
明確で拘束力ある期限を
どう設定するかだ」
と述べた。
また、オーストリアのラジオ局とのインタビューでは
「結局のところ、譲歩が必要だ。
これがEUが機能する仕組みだ」
と語った。
□Kurz (ÖVP) zu EU-Hilfsfonds - "Die volle Vergemeinschaftung von Schulden verhindern"(ドイツ語)
イタリアやスペインなどは
パンデミック(世界的大流行)による
経済的打撃からの回復を目指し、
待望されるEU復興基金に
期待を寄せている。
EUの行政執行機関である欧州委員会は、
計画案を起草し
5月27日に提示する見通し。
原題:
EU Budget Hard-Liners Outline Aid Plan Edging Toward Compromise(抜粋)
2020年5月25日 12:12 JST
Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-05-25/QAV0E1DWLU6D01
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