【大阪府不動産鑑定士協会】「近畿財務局の意向に沿う形で、鑑定評価書が作成された。」

(2020年05月14日)

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森友事件の核心である
森友学園への国有地巨額値引き売却の
根拠とされた不動産鑑定が、

依頼者である
財務省近畿財務局の
意向に沿う形で行われ、

安値売却に
「都合良く利用された」
と指摘する調査報告書を
不動産鑑定士の団体がまとめた。

財務省が
これまで主張してきた
「適正価格での売却」を
根底から覆す内容で、

政府・財務省は
改めて説明が求められる。

調査報告書は、
大阪府不動産鑑定士協会が

利害関係のない弁護士や
不動産鑑定士による
調査委員会を設け、

去年11月から
調査を進めた結果を
とりまとめたもの。

それによると、

森友学園に対する
国有地の売却にあたり、

近畿財務局から
依頼を受けた不動産鑑定士は、

土地にごみが埋まっていないと仮定して
鑑定評価額を9億5600万円とした。

その上で、
近畿財務局の推測に基づく、
信用性に欠けるごみの撤去費用を
鑑定評価額から差し引き、

1億3400万円を
意見価額として
鑑定評価書の末尾に記載。

翌月、近畿財務局は
この意見価額通りの金額で
国有地を
森友学園に売却している。

これについて調査報告書は

「鑑定評価書に
意見価額の記載がなければ、

近畿財務局は
国有地を1億3400万円で
売却することは
できなかったのではないか」

としている。

また

「依頼者である近畿財務局の
意向に沿う形で
鑑定評価書が作成され、

結果として
依頼者に都合良く利用された」

と指摘。

「国民の利益に反し、
不動産鑑定評価制度に対する
国民の信頼を損なう結果につながる」

と厳しく批判している。

調査にあたり、

委員会は
近畿財務局に
質問状を送ったが

期限までに
回答はなかった。

また
問題の鑑定を行った不動産鑑定士にも
協力を依頼したが
応じなかったという。

(5月15日21面に続く)

https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200515/20200515028.html

報告書は、

鑑定士が
ごみの撤去費について

財務局の
推測に基づくものが含まれ、

「信用性に欠ける」
と判断していた点を重視。

鑑定評価書に
その点を明記しないまま、
1億3400万円という価格を載せており、

「財務局による売却価格の決定に『利用』された」

と指摘した。

不動産鑑定に対する
国民の信頼を損なう結果につながり、

「あまりにも無防備
または慎重さを欠いている」

とも批判した。

https://mainichi.jp/articles/20200514/k00/00m/010/294000c

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