【日経連】『新時代の「日本的経営」――挑戦すべき方向とその具体策』を発表。★

(1995年05月)

challenge_mokuhyou_businessman.png

終身雇用慣行、年功賃金制度、労働組合からの脱却、
すなわち、雇用の流動化を提唱。

---------------------------

1990年代の非正規労働者は被雇用者数の20%台でしたが、
財界の指令塔である日経連が
『新時代の「日本的経営」――挑戦すべき方向とその具体策』(1995年報告)で出した
労働者の雇用形態の在り方によって
増加の一途を辿りました。

http://www.jesuitsocialcenter-tokyo.com/?page_id=7423
---------------------------
1948年に設立された労働問題を取り扱う全国的な経営者の団体。

https://kotobank.jp/word/日本経営者団体連盟-110137
---------------------------
『新時代の「日本的経営」――挑戦すべき方向とその具体策』

http://www.arsvi.com/b1990/9505nk.htm
---------------------------

報告書では、労働者を

①長期蓄積能力活用型
②高度専門能力活用型
③雇用柔軟型

の3つに分けている。

簡単に言えば、

①は幹部を約束された管理職
②は高度技能者
③は単純労働者

である。

そして、①だけが正規、
②と③は非正規でいい、と定義づけた。

しかも、①のグループは
労働者全体の3割でいいとした。

7割が非正規でいいとしたわけで、
これをきっかけに、日本では
非正規の数が急激に増えていく。

https://www.excite.co.jp/News/column_g/20171018/BestTimes_7175.html#ixzz5TwLpkc1F
---------------------------

報告書作成で中心的な役割を果たした日経連の
成瀬健生常務理事(当時)は、
円高不況と呼ばれる状況のなかで

「コストを下げるためには人件費を下げないといけない。

(中略)

やっぱり職掌を分けて、
単純業務をする人の賃金が
定年まで毎年上がっていくようでは、とても駄目だと。

そういう定型業務の人の賃金は、
ある程度いったら上がらないというのも、
しようがないんじゃないか」

(『新時代の「日本的経営」』オーラルヒステリー<慶應義塾大学出版会>)

と、後に語っている。

賃金の低い労働者を増やして
人件費を下げるしかない、というわけだ。

そして、正規を3割に抑えて
低賃金の非正規を大部分とする報告書の
「雇用ポートフォリオ」が示されたのだ。

https://www.excite.co.jp/News/column_g/20171018/BestTimes_7175.html?_p=2#ixzz5TwITBwHe
---------------------------

コメント