【大島理森】東電の広瀬社長からのお礼の電話を受ける。

(2013年10月30日)

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同年10月30日、
大島理森・自民党東日本大震災復興加速化本部長(当時)に
1本の電話が寄せられた。

「先生、おかげさまで、ありがとうございました」。

電話の主は
東電の広瀬直己社長。

事故処理費用を巡って
東電の救済策を盛り込んだ政府への提言に向け、
党内の議論が
峠を越えた頃だった。

提言のとりまとめ役だった大島氏は
「君たちにお礼を言われる筋合いはないよ」
と突き放した。

その約3カ月前。

東電は福島第1原発で
汚染水が海洋に流出するのを確認しながら公表が遅れ、
国民に不信が広がった。

安倍晋三首相はこの汚染水問題に
「政府が前面に立つ」と表明し、
470億円の国費投入を決めた。

総額10兆円超と見込まれた廃炉、賠償、除染の費用を
東電だけに負担させていたら、
処理そのものが行き詰まる。

そんな懸念が政府内で強まった時期だった。

世論にも配慮しながら、
どこまで国が肩代わりすればいいのか。

それを探ることが大島氏の役割だった。

https://mainichi.jp/articles/20160221/ddm/010/040/016000c

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