【朝日新聞】実習生の「窓口」5億円所得隠し。3監理団体に国税指摘。
(2020年04月20日)外国人技能実習生の受け入れ窓口として
国が運営許可を出している「監理団体」の3団体が
税務調査を受け、
総額約5億円の所得隠しを
指摘されたことがわかった。
経費を架空計上して裏金をつくり、
代表者による個人的な使用や
海外工作に充てたとされる。
監理団体は
技能実習がきちんと行われているかを
チェックする非営利団体で、
所得隠しの発覚は初めて。
3団体は、
協同組合フレンドニッポン(FN、広島市)
▽全国人材支援事業協同組合(長野県佐久市)
▽朝日協同組合(同県川上村)。
実習生から月6万円受領 「外国人材」ブラックボックス
複数の関係者によると、
監理団体で全国最大規模のFNは
広島国税局から、
他の2団体は
関東信越国税局から
2018年秋ごろに税務調査を受け、
いずれも18年3月期までの数年間に
不正な経理操作が発覚した。
FNは国内外の関連会社に
一部の業務を委託したように見せかけて
架空経費を計上するなどしたとして、
約3億円の所得隠しを指摘された。
非営利の監理団体は
法人税率が一般企業より軽いことなどから、
重加算税を含む追徴税額は
約5千万円とみられる。
全国人材支援事業協同組合は
経費の水増しなどがあったとして
3年間に約1億1千万円、
関連団体の一般社団法人「全国人材支援連合会」は
売り上げの一部を簿外にしたなどとして
7年間で約9千万円の所得隠しを指摘された。
朝日協同組合は、
川上村の特産物のレタスの生産農家に
中国人実習生らを派遣していたが、
経費の水増しなどで
約1億円の所得を隠したとされる。
FNは取材に対し
修正申告したことを認め、
「再発防止に取り組む」などとコメント。
他の監理団体は
取材に応じなかった。
- このできごとのURL:
コメント