【アメリカ国務省】「2016年人身取引報告書」を発表。(「技能実習」制度を批判)

(2016年06月20日)

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日本(第2階層)

主にアジアからの移住労働者は男女共に、
政府の技能実習制度(TITP)を通じた一部の事案も含め、
強制労働の状態に置かれる。

(中略)

強制労働の事案は、
政府が運営するTITPにおいて発生している。

この制度は本来、
外国人労働者の基本的な専門的技能を育成することを目的として いたが、
事実上の臨時労働者事業となった。

「実習」期間中、多くの移住労働者は、
TITPの本来の目的である技能の教授や
育成が実施されない仕事に従事さ せられ、
中には依然として強制労働の状態に置かれている者もいた。

技能実習生の大半は
中国人およびベトナム人であり、
中には職を得るために最高で1万ドル を支払い、
実習を切り上げる場合には、
数千ドル相当の没収を義務付ける契約で
雇用されている者もいる。

この制度の下で、
送り出し機関による過剰な手数料、 保証金、
および「罰則」契約は
依然として報告されている。

脱走やTITP関係者以外の人との連絡を防ぐために、
技能実習生のパスポートやその他の身分証明 書を取り上げ、
技能実習生の移動を制限する雇用主もいる。

(中略)

TITPにおける労働搾取目的の人身取引が
申し立てられたにもかかわらず、
政府は
強制労働の加害者を
訴追または有罪にしなかった。

2013年以降、
訴 追および有罪判決の総数は減少した。

政府は
人身取引対策の取り組みに関する
初の年次報告書を発表した。

しかし、政府は、
人身取引犯罪の訴追を推進するため に
法律の大きな欠缺を埋め、
国際法上の人身取引の定義に
法律を合致させることになる
法の整備や制定を行わなかった。

政府は、人身取引の被害者を保護する取 り組みを
若干強化した。

しかし、政府は、
配偶者による暴力の被害者向けの既存のシェルター網とは別に、
人身取引の被害者専用のシェルター網を全国に設置す る等、
人身取引被害者に特化した保護や支援措置は策定しなかった。

政府は2000年に採択された国連人身取引議定書を締結しなかった。

日本への勧告

TITP改革法案を成立させる。

強制労働の一因となる、
組織 や雇用主による過剰な保証金、
「罰則」の合意、パスポートの取り上げ、
その他の行為の禁止の実施を強化する。

第一線にいる担当官が、
強制労働または性的搾 取を目的とする
人身取引被害者を男女共に認知するため、
新たに拡充した被害者認知手続きを実施する。

逮捕されたTITPの移住労働者を含み、
またこれのみ に限定されない
潜在的な人身取引被害者が、
人身取引の被害に直接起因する違法行為を犯したことで
拘束または強制送還されることがないよう、
被害者の審査を 強化する。

人身取引の被害者専用のシェルターなど、
人身取引の被害者に対して
専門のケアと支援を提供する資源を確保する。

海外で児童買春旅行に参加する日 本人の捜査、訴追、
有罪判決、処罰を積極的に行う。

2000年に採択された
国連の国際的な組織犯罪の防止に関する国際条約
および同年に採択された人身取引 議定書を締結する。

https://jp.usembassy.gov/ja/tip-2016-ja/

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