賛否不明が7割、支持最多はA案 臓器移植、国会議員アンケート

(2009年06月03日)

004592009年06月03日朝刊1総合00100509文字臓器移植法の四つの改正案をめぐり、朝日新聞は衆参両院の全議員を対象にアンケートをした。回答を寄せた3割超の議員のうちでは、脳死を「一律に人の死」として提供者の増加を目指すA案が最も多い支持を集めた。だが、全議員の7割近くが回答せず、回答者の中でも「わからない・検討中」が2割超を占めたため、全体では4人に3人の賛否が不明だ。採決になればこうした議員らの動向が結果を左右しそうだ。=30面に関係記事
全議員720人に5月に書面で質問。衆院170人、参院60人の計230人(32%)が回答した。衆院本会議の採決に向け、複数の案に投票できる方式が検討されており、「最も支持する案」と「賛成する可能性のある案」を尋ねた。
「最も支持」と「賛成する可能性」を合わせ、A案を選んだのは44%。現行法では、本人が提供に同意する意思をあらかじめ記した書面が必要だが、A案は本人が拒んでいなければ家族の同意で提供できる。
D案は現在は提供できない15歳未満の子から親の同意で提供できるようにする。27%の支持を集めた。脳死の条件を厳しくするC案は13%、提供できる年齢を12歳以上に下げるB案は5%。どれも支持しない人は4%だった。