「臓器移植対象、早く子供にも」 患者団体など会議

(1998年10月11日)

015891998年10月11日朝刊3総00300387文字 臓器移植の患者団体などが十日、「とどけ患者の声――なぜ進まぬ日本の臓器移植」と題して東京で円卓会議を開いた。臓器移植法の施行から一年たつのに脳死の人からの臓器移植が一例もないため、ちょうど施行一年となる十六日に、厚生省などに脳死移植実現のための要望書を出すことを決めた。現在の法の運用では難しい子どもの脳死移植の実現や、意思表示カードの全戸配布などを求める。
会議には日本移植者協議会のほか、全国心臓病の子供を守る会、心臓移植を受けた人でつくるニューハートクラブ、全国腎臓病協議会、患者や支援者らでつくるトリオ・ジャパンが参加した。
法の運用指針では、子どもたちの移植は事実上封じられている。会議では、全国心臓病の子供を守る会から、法施行後も子ども四人が移植のために外国へ渡ったことが報告され、「子どもだって命は平等なはず。待て、というのはおかしい」などの発言が相次いだ。