ルーシー・リパードがシアトルにて「557、087」と題する展覧会を組織する

(1969年09月)

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題名は同市の人口で、62名の出展作家の作品は目立たない片隅や予期せぬ場所を含め、会場全体に拡散していた。作品の多くは意識的に暫定的なものとしてつくられていた。ロバート・スミッソンはリパードにこう言った「シアトルの水平線をとった00点のスナップ・ショット、空白、無地、空っぽ、無音、平凡、普通、不在、退屈、単調なのに限る、浜辺、なにもない、誰も住んでいない、無人の原っぱ、がらんとした空き地、家がない、典型的、平均的、空疎、道路、砂州、遠い湖、遠距離の無時間の場所、コッダク・インスタマチック804使用」それをピンで8列に並べて壁に陳列せよ、と指示した。ヴィト・アコンチは毎日ニューヨークから絵はがきを送り、それがカレンダーに止めて展示された。キース・アーナットの提案は地面を掘って穴に鏡を敷き、切り出した土にも鏡をかぶせるというものだった。カタログはアーティストのプロポーザルをのせた95枚のカードとリパードの熱のこもった序文で構成された。