クリストとジャンヌ=クロード 「running fence」

(1972年)

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「running fence」は完成に4年を費やし、その計画から建築するまでに遭遇した技術的、法律的問題もまた、この作品にとっては欠かせないものだった。高速道路101号線の近くを東西に走る、高さ5・5m、長さ39kmに及ぶこの作品は、サンフランシスコの北からボデガ湾で太平洋に面するところまで延びている。20万㎡の白いナイロン布を縫い合わせたもので、土中1mまで埋め込んだ2050本の支柱(それぞれが長さ6・5m、直径9cm)の間に吊るされ、側面は張り綱(145kmの鋼線)と14000のおもりで突っ張っている。2050のナイロン布の上下は35万個のフックでケーブルに取り付けられている。何百人という作業者や技術者、助言者、学生、それに農夫に助けられたこの作品は、強い社会的な要素を含んでいる。「running fence」は14日間展示された。この作品は、人工的な遮蔽物として、周囲の陸、海、空を結びつけ、政治や地理上の境界が恣意的なものであることをアピールしている。

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