1865年(慶応元年)丑年 御神用払方・御神用入方

(1865年)

1865年(慶応元年)丑年

大國魂神社(武蔵総社六所宮)文書より。
神輿などにかかった費用です。なお、御神用払方には、他に神社内の各施設の維持補修の経費が計上されています。
興味深い点は、
1.「銀」が使われるようになっている
2.境内で、三月から十二月まで市が開かれていたことがわかる。
3.三町(本町・番場・新宿)【伊勢太太講※】から寄進があった。
4.多摩川の鷺が境内に巣を作っていたことがわかる。

※室町時代以後,無尽のような仕組みで,交代で伊勢参りをして太太神楽(だいだいかぐら)を奉納する費用を積み立てた組合。江戸時代に盛行。伊勢講。太太講

御神用払方

大國魂神社(武蔵総社六所宮)文書より。
神輿などにかかった費用を抜き出しました。

四貫六百七十弐文 坪社御神事
(餅米七升 御神酒 御弊紙 蝋そく 小買物品々代)

金三両 御神輿修復
大工請負手間夫持代

金壱分弐朱 御膳長持塗代

金弐分ト銀五匁 御神輿金具品々

金三両 御神輿塗師方請負代金

二百五拾文 御神輿繕ひかしの木代

金壱両三分弐朱 御神馬(刀革 立聞房)

金弐両弐分 同(押懸 くつわ 鼻波)

金壱分ト五百文 鳥巣崩しかた入用共 由五郎ヘ渡ス

銀七拾四匁六分弐リ 御供田鷺幕色縞弐丈弐尺五寸

金弐朱ト銀壱匁弐分 御神輿修復鋲金物代

金五両壱分三朱ト 御境内商人市諸入用(三月より十二月迄)
百八十弐文

御神用入方

金八両弐分一朱ト 御境内市商人奉納
三百廿壱文

九月大々
金弐百両 永代御神事料 三町氏子より奉納

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