【内閣府】8月の景気動向指数が、5カ月ぶりに「悪化」となる。

(2019年10月07日)

money_market_bubble_hajikeru.png

内閣府が7日発表した
8月の景気動向指数(CI、2015年=100)は、
景気の現状を示す一致指数が
前月より0.4ポイント低下して
99.3となった。

海外経済の減速で
生産が鈍り、
指数を押し下げた。

指数の推移から
機械的に決まる
景気の基調判断は
4カ月ぶりに「悪化」となった。

10月の消費増税を前にした
国内景気の停滞感が
改めて浮き彫りになった。

一致指数は
生産や消費などにかかわる
9項目の統計から算出する。

この指数の動きを基準に照らし、
「改善」「足踏み」などの基調判断を
機械的に示す。

「悪化」は
大きく5段階のうち
最も下の区分で、

景気後退の可能性が
高いことを示す。

景気指数による判断は
米中貿易戦争の影響で
生産が年明け以降に急減したことから、
3~4月に2カ月連続で「悪化」だった。

5月以降は
好調な新車販売などが寄与して
「下げ止まり」となっていた。

ただ貿易戦争の長期化で
世界経済の減速が鮮明になり、
国内景気も製造業を中心に
下押し圧力がかかり続けている。

この間、政府は
公式の景気認識を示す月例経済報告で
「緩やかな回復」との表現を
一貫して使っている。

一致指数の動きのほか、
企業の景況感など
多くの指標を
総合的に考慮して判断しているためだ。

ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)として重視する
雇用情勢も足元でなお堅調だ。

一方で政府は
消費増税を挟んでの
景気の腰折れは
避けたい考え。

経済財政諮問会議の民間議員からは、
景気下振れリスクが顕在化する「兆し」の時点で
経済対策を打つよう求める声も上がっている。

増税前からの停滞を引きずる日本経済を
どう下支えするか、
経済財政運営は難しさを増している。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50683810X01C19A0MM8000/

コメント