トリノ(イタリア)にて「コンセプチュアル・アート、アルテポーヴェラ、ランドアート」展

(1970年06月)

ジェルマーノ・チェラントが組織した展覧会「コンセプチュアル・アート、アルテ・ポーヴェラ、ランド・アート」がトリノで開かれた、顔ぶれを見るとここでもまた、ヨーロッパにおけるコンセプチュアル・アートの考え方の方がニューヨークでの考え方より広かったことが分かる。言葉志向のジョゼフ・コスースやローレンス・ウィーナーの作品が、ウォルター・デ・マリアやロバート・スミッソンらのランド・アーティストや、ミケランジェロ・ピストレットやヤニス・クーネリスといったアルテ・ポーヴェラのアーティストたちの作品の隣に展示されていた。これら3つの傾向は、相互に排斥するというよりは、重なっていると見られていた。ピエロ・マンゾーニとイヴ・クラインの作品が含まれていたことは、後に続く者に先達がどうつながっているか、その考え方の面でヨーロッパ特有の系譜意識を感じさせる。

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