【東京電力】「原子力設備管理部」が津波対策を却下。★

(2008年06月)

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福島第1原発:08年に津波可能性 本店は対策指示せず

2008年に東京電力社内で、
福島第1原発に想定を大きく超える津波が来る可能性を示す評価結果が得られた際、
原発設備を統括する本店の原子力設備管理部が、
現実には「あり得ない」と判断して動かず、
建屋や重要機器への浸水を防ぐ対策が講じられなかったことが27日、分かった。

東電関係者が明らかにした。

http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65777939.html

https://web-beta.archive.org/web/20111128223356/http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111128k0000m040140000c.html
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津波対策をつぶした

吉田氏は原子力設備管理部長だった2008年6月に、
社内の土木調査グループから、
福島第一原発の敷地南側で
15.7mの津波が発生する可能性があるという報告を受けた。

しかし、それは三陸沖の波源モデルを
福島第一原発に最も厳しくなるように想定して試算したもので、
実際にはこのような津波はこないだろうと考え、
特段の対策は採らなかった。

また部下に対して、
原子力安全・保安院から
はっきりと試算結果の説明を求められない限り、
試算結果を説明する必要はないと口止めしていた。

社団法人土木学会に対して
地震調査研究推進本部の予測についての評価を依頼し、
福島県沿岸で津波堆積物の調査も実施したが、
東京第5検察審査会などから、
これらは津波対策をやらないための
時間稼ぎであるとの指摘がなされている。

かつて資源エネルギー庁と原子力安全・保安院で
統括安全審査官を務めた高島賢二氏は
「吉田所長は、本社で津波想定をつぶした一人だ」
と明言している

(添田孝史著『原発と大津波 警告を葬った人々』p.128-129)。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44293?page=3

https://web.archive.org/web/20170315195847/http://gendai.ismedia.jp/articles/-/44293?page=3
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上記のように、
コスト削減・原発稼働率向上一色の社風に加え、
15.7mの試算が出た当時は、
新潟県中越沖地震で損傷を受けた柏崎刈羽原発の修繕費用に約4000億円、
福島の2つの原発の耐震工事に約1000億円がかかって、
経営陣がコストに過敏になっていた。

これが結果的に、「蓋然性(確率)と費用の比較衡量」という誤った思考に導き、
津波対策を怠った。

自然災害は待ったなしなのにである。

http://toyokeizai.net/articles/-/79893?page=3
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